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インディペンデントアーティストのSNS運用法 〜 野良唄の使い方 〜
こんな人におすすめ
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楽曲を配信するうえで、今や欠かせなくなってきたSNSでのプロモーション

「わかってはいるけれど、SNSの発信が苦手…」「頑張ってもなかなかうまくいかない・踏み出せない…」と感じている方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな“発信の続け方”に悩むアーティストに向けて、TikTokで20万人近いフォロワーを獲得し、自身の音楽を届け続ける野良唄さんにお話を伺いました。

SNSを“評価の場”ではなく“自分を知るための鏡”と捉える野良唄さんの言葉から、「発信を継続するアーティストがSNSから伸びていく理由」を探っていきましょう。

野良唄(のらうた)
江戸川区出身のシンガーソングライター
20代前半までHIPHOPジャンルを中心として活動していたが、ギターを触り始めた事がきっかけでシンガーに転向。
HIPHOPから学んだ韻やリズムを楽曲制作に活かしており、メロディーと唄う言葉にこだわりを持つ。

@4yu_cream

野良唄の使い方から学べる3Tips

1. まずは投稿を“生活の一部”にする


「ご飯作ろうかな、洗濯しようかな、くらいの感覚で『そろそろ動画撮るか』ってなれたら強いと思うんです」


「毎日の中で何もやらないか、それとも“今日も誰か1人が自分を知ってくれるきっかけ”を作るか。その違いだけでも、1年やったら300人ですよね」


高校時代から曲を作り始めたわけではなく、18歳の時に知識も人脈もないところから、YouTube のフリートラックを使ってラップを始め、そこから少しずつ音楽活動を広げていったのが、野良唄さんのスタートだったそうです。

本格的に「自分で曲を作る」ようになったのは 21〜22歳頃。それまではずっとカバーばかりで、ギターを練習しながら「好きな曲を歌ってみる」という延長線上にあったそう。SNS を本格的に意識しはじめたのは、高校卒業後。最初の投稿は顔出しもせず、2週間に1本〜月1本くらいのペースで、あくまで「生活のサブ」として動画を上げていました。

友人たちにも「まずは毎日投稿してみなよ」と勧め、それは「動画編集が上手くなるため」だけではなく、“動画を作ることを生活の一部にしてしまう”ためだと野良唄さんは語ります。

実際、野良唄さん自身も、一時期は「その日に撮ってその日に投稿する」自転車操業で毎日投稿を続けたそうです。そこから、少しずつ撮りだめをしたり、ライブ映像をまとめて撮っておいて切り抜きにしたり、散歩中に風景を撮って、あとからオリジナルの歌詞を乗せてみたりと工夫ができるようになっていったと言います。

毎日投稿を続ける中で、どうやったら自分の生活の中で継続できるかという制作体制が、自然と洗練されていったそうです。

@4yu_cream

顔出て撮ってみようと思ったら草食べて笹#身内にバレたら終わり #花が落ちたので #一発録り #弾き語り #やんきーじゃないよ #おすすめ #いいね #音声効果チャレンジ

♬ オリジナル楽曲 - 鼻声パンチ - 野良唄

2. SNSは“姿勢”が可視化される場所


「仕事を依頼してくれる人って、声が良いかどうかもだけど、姿勢を重視すると思うんです。どのくらい継続力があるかとか」


継続投稿に気持ちが入らないことに悩んでいた中で、大阪のクリエイター・田口軍司さんとの出会いがあったそうです。自分が投稿した動画を見てもらえたことがきっかけで、軍司さんから声をかけられた野良唄さんは、即答で大阪へ向かい、コラボ動画を撮影。

そのコラボ動画が大きくバズり、一気にフォロワーは10万人へ。毎日投稿を始めようと志したのも彼の影響だったと言います。それまで自分で積み上げてきた1万人と、軍司さんとのコラボ動画をきっかけに跳ねた10万人。野良唄さんの SNS とアーティストとしてのキャリアは、ここから一段ギアが変わっていったそうです。

@gunjitaguchi

※この動画の収益は、全額被災された方への寄付に回したいと思います。 どんな小さい力と思わず、意見の交換場所としてコメント欄をご利用ください。 色んなことが同時に起こった2024年。僕に何ができるか数日考えてました。 本来このような形で投稿するものではありませんでした。 動画を上げるべきか、あげないべきか。 でも、今の自分にできるのは歌を届けるしかないできないこと。 こんな時だからこそ、見て欲しい。 愛は勝つ。必ず必ず最後に愛は勝つと信じて。 みんなに力を貸して欲しい。 #愛は勝つ#KAN#2024 #能登半島地震

♬ オリジナル楽曲 - 田口軍司 Gunji Taguchi - 田口軍司 Gunji Taguchi

3. 数字を“評価”ではなく“ヒント”として自分の強みを逆算する


「自信のあるオリジナルより、昔作った曲の方が伸びたりすることもあって。もちろん運もあるんですけど、『なんでこの曲は伸びてるんだろう』って考えるきっかけにはなるんですよね」


「上げ続けるから、自分で自分を確立できるというか。やっていくうちに『これが自分らしい』が分かっていく感覚はありますね」


毎日投稿や継続的な発信を続けていく中で、野良唄さんは「自分の強み」を SNS の数字から逆算していきました。

撮って、上げて、数字を見て、また考える。その繰り返しの中で、「自分はどういう音楽が好きで、何が得意なのか」が少しずつクリアになっていったと言います。

@4yu_cream

お久しぶりです。みなさま。こちらはお元気です。 この曲はとおるがとても気に入ってくれているのですが、僕が歌うよりもとおるが歌う方が似合っていると思います😂 一緒に歌いました。 #弾き語り #作詞作曲 #song #歌ってみた

♬ オリジナル楽曲 - 野良唄 - 野良唄

今日ご紹介した野良唄さんの経験からも、SNSで結果を出すための“正解の型”はありません。

大事なのは、評価を目的にしすぎず、投稿を通して自分をアップデートしていく姿勢そのものなのかもしれません。

続けていく中で、数字が教えてくれることがあります。 反応の中から、自分の強みが見える瞬間があります。 そしてその積み重ねが、あなたらしい世界観を形作っていきます。

今日からあなたも、"今の自分"を、そのまま音楽と一緒に届けてみませんか?
完璧ではなくても、その一歩が、誰かの心に届く最初のきっかけになるかもしれません。

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